米子市で関与先約100社の安田社会保険労務士事務所 労働相談から給与計算まで幅広く対応

勤怠をクラウド化したい(社労士との共有)

勤怠管理の重要性

勤怠管理とは、労働者の勤務状況を雇用者側が正確に把握し、法令や就業規則を遵守しているか管理すること言います。労働者の勤怠管理は会社の義務であり、労働基準法及び労働安全衛生法において、社員全員が勤怠管理の対象となります。

なお、労働基準法第32条では、特殊な職種を除いて「週40時間、1日8時間」の法定労働時間が規定されています。この法定労働時間を超えて業務を行う場合には、労働組合と「36協定」を締結し、労働基準監督署への届け出が必要(届出のない時間外労働は罰則対象)です。「36協定(サブロク協定)」とは労働基準法36条に基づき、時間外労働に関して結ぶ労使協定です。

2015年には厚生労働省から「ブラック企業」対策が発表され、以降、従業員に違法な長時間労働を行わせている事業所は名前が公表されるなどのペナルティが課されています。
また、年次有給休暇の取得義務化も実行(違反事案には罰則が科されます)され、勤怠管理の重要性はさらに増しています。

正確な勤怠管理が難しい理由

これまで勤怠管理というと、タイムカードで打刻したり、手書きで自己申告したりするのが一般的でした。しかし、こうした手法の勤怠管理は問題が多く、毎月の集計は手間がかかる作業でした。

●雇用形態の違い

社員の雇用形態は、会社によって違います。ひとつの会社内でも正社員・契約社員・アルバイトなど多様な働き方があり、それぞれ労働時間や勤務形態が異なります。勤怠管理は、給与や手当にもかかわるため、社員一人ひとりの正確なデータの記録が必要です。しかし、給与の算定基準にも月額・時給・歩合給などさまざまな種類があり、勤怠管理は複雑化しがちです。

●勤務形態の違い

社員全員が同じ勤務日数、出勤・退勤時間とは限りません。特にシフト制の場合、出勤日は平日のみとは限らず、出社・退勤の時間は人それぞれ異なります。勤務形態が違うと、残業や休暇取得状況の把握が難しくなり、労働基準法に照らしたチェックもしにくくなります。

●社員の打刻忘れ

かつて多くの企業で実施されていたタイムカードや手書きによる勤怠管理は、出張や直行直帰などの外出時は記録できないため、後日報告するか、勤怠状況を別途確認する必要がありました。しかし、そうした勤怠管理の手法では、打刻忘れや記入漏れ、不正申告のおそれがあります。毎日、正確に勤務時間を記録することは、社員一人ひとりの自己管理に任されているからです。
また、アナログな集計方法では、手動で時刻を転記し、計算する必要があります。これはミスの原因にもなり得ます。

●働き方の多様化

働き方改革の一環として柔軟な働き方を導入する企業が増え、勤務形態も多様化しています。フレックスタイムや在宅勤務、リモートワークなど多様な働き方が導入され、社員が自分の裁量で働く時間を調整できるようになったことで、勤怠管理はさらに複雑になり、正確な勤務時間の把握が難しくなっています。

中小企業にオススメの勤怠管理クラウド

社労夢

社労士事業所が直接設定を行うため、設定ミスが少なく、社労士とクラウド上でのデータ共有を行うことのできるソフトです。勤怠管理をはじめ、給与計算・WEB給与明細ツールを備えるなど、企業と社労士事務所でリアルタイムに共有し、生産性の向上につながります。

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勤怠管理のほかにも、シフト管理や工数管理などの複数の機能を利用できます。また、多様な雇用形態や勤務形態にも対応しているため、会社の規模の拡大や、多様なワークスタイルを導入する場合にもおすすめです。

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給与計算や年末調整、人事マスタ管理、入退社管理などの機能を活用すれば、人事・労務業務を一括管理できるうえに、効率化も図れます。また、サポート体制も充実しており、メールやチャット、電話によるサポートを受けられます。

システム導入の注意点

① スポット的に導入するか、全体的に導入するか

現状においても、いわゆるオンプレ型のシステムなどを中心としてすでに既存のシステムを導入している企業もあるのではないでしょうか。そのような場合には、既存のシステムを生かしながら、連携の機能を生かしてその補助的なシステムとして活用していくのか、あるいは既存のシステムからの切り替えを含めた抜本的な導入を図るのかを検討していく必要があります。

② 経理・会計その他システムとの連動

システム導入が進められているのは人事労務の領域だけではありません。特にHR Techの前にはFinTech(フィンテック)という用語が多用されていたように、自社の経理・会計においてすでにシステム化、クラウド化が進んでいる可能性があります。こうした他の領域との連携や連動も意識しながら導入を進めて行く必要があります。

③ 会社の規模感/ステージに見合ったシステム選定を

それぞれのシステムや機能は、それに適している会社の規模やステージなどがあります。従業員の人数規模に適した操作感や画面になっているかどうか、アウトソーシングをどの程度行うのか、会社ステージにあった帳票の出力機能、集計機能などが備わっているかどうかという点は、担当者の目線では非常に重要なところですし、この点を見誤ると、逆に生産性や効率の低下を招く結果になりかねません。

執筆者情報
安田社会保険労務士事務所 代表社員 安田岳歩
保有資格社会保険労務士
一言会社は働く人の人生を豊かにする役割があります。経営者が風通しのいい職場環境をつくり、働く人の気づきを集めれば、新たな発想が生まれ、仕事に反映されます。そういった好循環は、会社の発展、地域の発展につながってゆきます。 当事務所では、2014年の開業以来、「会社」と「働く人」をつなぐことのできる「社会保険労務士」として、就業規則の見直し、給与計算代行、労働問題全般に関する相談、社会保険諸手続代行、各種助成金の案内・申請手続き、年金相談・手続き代行業務などを通じ、「予防法務」の観点から、多くの人が働きやすさを感じ、会社・社会が発展することを目標に業務を行ってまいりました。 また、弁護士、公認心理士との密接な連携を図る中で、企業・団体における適切な労使関係の形成によりお役に立つことを目指しています。 お困り事があれば、まずはお電話やメール等でお気軽にお問い合わせください。
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